映画『少年と犬』多聞役を演じたさくらを育てた、ドッグトレーナーの鈴木です。
ペットモデルは、俳優さんやモデルさん、そう〝人〟と共演します。
社会化という言葉がメジャーになってきてから、
「うちの子は犬が大好きなんです」
「ドッグランで上手に遊べます」
—でもお散歩で引っ張るんです—
—でも呼んでも来ないんです—
そうおっしゃる飼い主さんが増えました。
なぜだかわかりますか?
そのわんこにとって外の世界で会える犬が〝大好物〟
目の前に現れるかもしれないその大好物を求めて、お散歩しているからです。
残念ながら、その時わんこの頭の中に飼い主さんはいません。
だから、呼んでも戻ってきません。
話をペットモデルに戻しましょう。
犬が好きなことが、ペットモデルの適性かと言われれば、そこまで適性ではありません。
もちろん犬との共演もあります。
しかし、
・犬を見ると大興奮
・ワンプロや追いかけっこなどの〝大好物〟を求め続ける
・飼い主さんの声が届かない
これは、ペットモデルとしては致命的です。
ペットモデルでなくても、ドッグトレーナーとしてその状態で
“社会化ができている”
とは言いません。
「興奮癖をつけてしまいましたね」
そうお伝えします。
社会化とは、
犬と仲良く遊べることではなく、
対人でも対犬でも、
どんな環境でも『落ち着いて』いられること。
その社会化の土台にあるのが、
“飼い主さんとの関係性”です。
飼い主さんが最優先。
その上で、落ち着いて犬などの他者と関われること。
誤解してほしくないのは、犬と遊ばせることが悪いわけではない、ということ。
ただし順番があります。
まずは飼い主さん、その上で犬との接触です。
順番を間違えると、
犬は常に〝大好物〟を探し、
その快感だけを求め続ける犬になります。
さくらも犬とたくさん遊ばせました。
しかし社会化目的ではなく、トレーニング以外の息抜きという位置付けでした。
さくらが仔犬だった頃に行っていた、社会化トレーニングの一部をご紹介します。
・朝の登校時間に散歩し、仔犬好きな小学生から持参したおやつをもらう
・雨の日はペットショップやホームセンターに行き、仔犬好きな方から持参したおやつをもらう
子どもも大人も、さくらに優しくしてくれる存在。
ただし、興奮しているとその利益は得られない。
“落ち着いて人と関われる経験”を積ませる。
これが、ドッグトレーナーとしての私の考える犬の社会化です。
そんなさくらは、人は好きですけど、基本塩対応。
でも困ったことはありません。
人に対してフラットでいられること。
それは50人以上のスタッフさんがいる撮影現場では、むしろ強みになりました。
ただし、
さくらはペットモデルを意識して育てたわけではありません。
私と嘱託警察犬として出動することを前提に育てました。
そのため私への依存が強めでしたが、ペットモデルをやるまではそれが大きな問題だとは思っていませんでした。
しかし、ペットモデルとしては大問題!
実際にとても苦労しました💦
これは、私が唯一後悔していることです。
パピー期の幼稚園だけで終わらせず、成犬になってからも定期的に人に預ける経験をさせておけばよかった。
特に依存傾向のある犬種だからこそです。
本気でペットモデルを目指すなら、成犬になってもディ預かりなどで定期的に他人のお世話を受けさせる機会を作ること。
FUN&SMILEにディ預かりレッスンがあるのは、その反省があるからです。
「あなたの愛犬は、どんなシチュエーションでも落ち着いていられますか?」
このペットモデルLessonシリーズは、「ペットモデルに憧れる飼い主さん」に向けて、私の経験をもとに「絶対必要だと思ったレッスンを、ミニコラム形式でお届けしていきます🐾✨
Lesson③は環境馴致のお話です。
お楽しみに!
FUN&SMILE dog life🐕💓
